映画『まどろみの彼女たち』の公開記念舞台挨拶が2月10日にシネマート新宿で行われ、出演者の安済知佳、藤寺美徳、花音、監督の佐野大が登壇した。
本作は、2人の女性の出会いと別れを描いた2編のヒューマンドラマから成るオムニバス作品。動物園などで過ごす2人の女性が登場する『動物園のふたり』と、不治の病にかかった女性と謎めいた女性との出会いを映す『Perfect・Nervous』の2編で構成されている。
本編上映後に行われた舞台挨拶では、出演者がそれぞれ演じた役の感想や苦労話を明かした。
『動物園のふたり』には、本作で初主演を務め、声優でも活躍している安済がノタニ役、花音が自然体で自由なキャラクターの山田役で出演。
声優との違いを聞かれた安済は「声優はマイクしか目の前にない状態で、空間や匂い、音などを想像しながら演じるしかないのですが、実際に物が有って、場所が有って、そこに立てて、人がいるという、そういう全て揃っている状況がとても新鮮でありがたかったです。花音ちゃんを目の前にして喋るのも人と会話するという感覚の温もりを感じられました。またアニメのアフレコは1話を5時間位で撮りきるので、瞬発的に終わってしまうのですが、撮影に4日間掛けて、その前も読み合わせをさせて頂いたり、長い間役に浸っていられる時間がありました。同じシーンをいろんな角度で撮影もしたので、素敵な経験をさせて頂きました」と声を弾ませた。
役作りについて聞かれた花音は、「私が演じた山田は、かなり私自身とはかけ離れている存在というか、役作りにおいてもかなり苦戦して、どうしたら良いのか分からないことも多かったんですけど、山田の迷いがあったり、将来に対しての不安がある気持ちは分かるし、誰しもが持っている部分だと思うので、そういう面がうまく出せていたら良いなと思いました」と明かした。
『Perfect・Nervous』には、声優で活躍している藤寺美徳が最上綾香役、『ベイビーわるきゅーれ』で主演を飾った髙石あかりが吉野役で出演。
役作りの感想を聞かれた藤寺は「声優は3年目になりますが、その期間にアニメっぽい喋り方が染みついてしまって、最初はそのことにどうやって向き合っていこうか悩みました。アニメと実写の演じ方に差を感じていましたが、実写の作品を演じさせて頂いたことで、お芝居の向き合い方や考え方も大きく広がりました」と語り、「今の自分がいるのはこの作品のおかげだと思います」と感謝を述べた。
映画『まどろみの彼女たち』は、2月9日（金）よりシネマート新宿にて公開中。
映画『まどろみの彼女たち』
2024年2月9日(金)よりシネマート新宿にて公開中。
監督：佐野大
出演：安済知佳、花音、藤寺美徳、髙石あかり
制作：Kinomama.
配給：ギグリーボックス
