映画『きみといた世界』の初日舞台挨拶が12月14日に池袋シネマ・ロサで行われ、ニコラモデル出身で女優の中川可菜が、高橋改、保﨑麗、阿部快征、弓削智久、政成和慶監督と共に登壇した。
本作は、日常では交わることのなかったコミュ障でぼっちの高校生・卓と、クラスの人気者・碧衣が、他に誰もいない謎の世界に迷い込んだことで繰り広げられる青春SFラブストーリー。

主演の碧衣役の中川は、ミニシアターで上映される映画で主演を飾りたかったそうで、「夢が叶いました!」と喜んだ。
碧衣と自身で似ているところを聞かれると「高校生時代の私も碧衣も真面目だったところ。自分で言うのもおかしいですけれど、優等生だったんです」と話し、「碧衣のことがすごく好きなので、碧衣に出会えてよかったです」と演じた碧衣への愛を語った。
特に印象的だったのは、涙を流すシーンの撮影について。「泣くということは大変ではなかったんですけれど、6時間以上泣きっぱなしだったんです。もう泣けないってなりました。泣きたくても泣けなくなることってあるんだなと感じました」と実体験を告白した。

同じく中川と共にW主演の卓役の高橋は、演じた水野卓と同じく、学生時代は“ぼっち”だったとのこと。「高校2年の時にクラスに友達が一人もいないという状況に陥ってしまって…でも僕に友達がいなかった理由と水野君に友達がいなかった理由は違うので、直接的に役作りには使わなかったんですけど、根底にある『羨ましい』とか『本当はみんなと一緒にいたいのに』という気持ちは多分水野君と共通しているので、滲み出るようなものはあったのかなと思います」と、過去の辛い経験を笑顔で語った。

碧衣の親友の横山理奈役の保﨑麗は、念願の学園ものへの出演だったそうで「久々に制服を着れて嬉しかったのと同時に、気まずくて。20代前半で制服を着る機会は普通はないじゃないですか。現場に(エキストラとして)中高生がいらっしゃったので、きまずかったですが、青春時代に戻れて楽しかったです」と笑顔を見せた。

卓の強力なライバルとなる、碧衣が好きだった工藤佑太役の阿部快征は、何を意識して演じたかを聞かれると「このまんまでいきました。決してモテようと何かはしていません。素材そのままで挑戦しました!」と冗談まじりに話した。

管理人役の弓削智久は、「最初台本をいただいたときに“管理人”と書いてあって、マンションの管理人みたいに、じっとしていればいいのかなと思ったら、“異世界の管理人”でした。謎の世界を管理していく門番みたいなイメージです。衣装合わせの時に、衣装が黒装束というか、かっこいい感じだったので、監督とディスカッションして役を作っていきました」と明かした。

舞台挨拶の最後では、中川が「SNSに感想を呟いてもらえたら嬉しいです。私もチェックします!」と呼びかけ、政成監督は「『きみといた世界』をどうか皆さんの手で盛り上げていただきたいです。この映画がもっと多くの人に見ていただけるように、映画が成長していければ嬉しいです」とメッセージを送った。


映画『きみといた世界』
池袋シネマ・ロサ、長野千石劇場にて公開中ほか全国順次公開
製作・配給:BASARA
配給協力:渋谷プロダクション
©2024 「きみといた世界」製作委員会