
女優の石原さとみが12月16日、都内で行われた『第49回報知映画賞』表彰式に出席した。
報知映画賞は、スポーツ新聞が単独開催する初の映画賞として1976年に誕生。各賞は作品、主演男女優、助演男女優、新人、海外作品の7部門を選出。 第10回(1985年度)からは監督賞、第42回(2017年度)からはアニメ作品賞も加わり、年によっては特別賞が選定される。毎年12月に行われる表彰式では、受賞者に賞状と賞金(第16回から)、イラストレーター・和田誠さんデザインのブロンズ像が贈呈される。
石原は映画『ミッシング』での演技が評価され、主演女優賞を受賞。同作は“人間描写の鬼”といわれる吉田恵輔監督のオリジナル脚本で、愛する娘の失踪から3ヵ月後の家族を描く、哀しくも優しい物語。石原は、娘の失踪により徐々に心を失くしていく母親・沙織里役を演じた。
沙織里の夫・豊を演じた青木崇高が、吉田監督と共に祝福に駆けつけ、うれしそうな石原に「撮影中じゃそんな笑顔は1回も見れなかった」と笑った。
石原は受賞について、「私は15歳で映画でデビューして、16歳で人生で初めて賞をいただいたのが、この報知映画賞新人賞です。そのときのことを今も鮮明に覚えているのは、両親が泣きながら一緒に受賞式に参加してくれたからです」と回顧。そして「あれから21年経ち、芸能人生で初めて映画で主演女優賞をいただきました。本当に嬉しいです」と喜びを噛み締めた。
続けて、自身にとって『ミッシング』はすごく特別な作品だと言い、「初めての妊娠、出産を経て、産後復帰作で娘を失った母親という役を演じました。精神が壊れるギリギリでしたが、乗り越えられたのは夢だった吉田監督の現場に今自分はいるんだと思えたからです」と打ち明けた。
さらに「本日は21年ぶりに両親が、病気を乗り越えて参加してくれています。本当に親孝行ができました。ありがとうございます」と感謝を述べ、「これから両親をはじめ、家族にも喜んでもらえるように、そして応援してくださる皆さんに喜んでもらえるように頑張っていきたいと思います」と声を震わせながら今後の活躍を誓った。

