タレントで作家としても活躍する宮田愛萌、スケザネの愛称でYouTubeでも人気の書評家の渡辺祐真が6月25日、ブックファースト新宿店で新刊『晴れ姿の言葉たち』発売記念イベントを開催。イベント前にメディア向け囲み取材に出席した。
宮田はアイドルグループ卒業後、新世代のみずみずしい恋愛小説の書き手として人気を博してきた。万葉集から触発された物語や、「短歌甲子園」をテーマにした青春小説などが話題になり、自身も短歌を詠む才媛としての活躍ぶりが注目される気鋭の作家。一方の渡辺は、元ゲーム作家という異色の経歴の持ち主。各紙書評や文芸誌での連載、本のトーク番組「宮田愛萌と渡辺祐真のぶくぶくラジオ」(TBSポッドキャスト)などが注目を集めている。
本書は、そんな二人による初の共作。“恋をしたことがない”小説家とコンプレックスだらけの書評家が赤裸々につづる往復書簡となっている。

ラジオでも共演している二人であるが、共作の経緯について聞かれると、渡辺は「文藝春秋の担当編集の方から、ラジオでの掛け合いはいつも口頭なので、文章でやりとりしたらどう変わるか見てみたいと言われてから企画が始まりました」と説明。宮田は「『往復書簡をやりましょう』と言われて、手紙は頑張れるかなという気持ちでした」と語った。
宮田は内容について「手紙を書いてる時点でソワソワしている感じがして、落ち着いてない感じがあります。感情が揺れている感じが文章に出ています。自分だけかもしれませんが、そのような部分が見れるので楽しそうだなと思います」とコメント。渡辺は文章でのやりとりについて「思っていた印象が1.5倍~2倍にはなりましたが、全然違う方向を発見したことではなく、今まで思っていたことがより強固になったというか、確信に変わりました」と語った。


本書の出来栄えについて、渡辺は「100と言わないといけないので、100点です。書簡と言いつつもそれぞれのエッセイみたいな部分が多くて、自分のことを書くことをあまりやったことがなかったので、そういう点ではやれるだけのことはやったと思います」とコメント。宮田は「私たちのラジオを普段聞いてくださってる方に対しては、私たちの解像度が上がる感じになる本だと思いますし、私たちのことを知らない方に対しては『こんなことを考えていたんだ』と思えるような本だと思うので、すごく良い出来栄えです!」と笑顔を見せた。

